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「保育園落ちた日本死ね!」の投稿者に取材  保活問題解決のきっかけになればと・・・ [国内]



「保育園落ちた日本死ね!」という書き出しで始まる匿名の文章が注目を集めている。女性の活躍推進や待機児童問題の解消が叫ばれる中、保育所の入園選考にもれた母親が率直な心境をつづったインターネット上の記事だ。安倍晋三首相が予算委員会で内容について言及したほか、ネットにも賛否両論の多数の書き込みが寄せられるなど、話題となっている。産経新聞はこの文章の主の話をインターネットを通して聞くことができた。

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 「何なんだよ日本。一億総活躍じゃねーのかよ」「子供産んだはいいけど希望通りに保育園に預けるのほぼ無理だからって言ってて子供産むやつなんかいねーよ」。こんなストレートな怒りの言葉が並ぶ文章が2月、インターネット上に発表され、注目を集めている。発信したのは、保育所に子供を入れるために行う「保活」で、結果がすべて「不承諾(入園できず)」になった女性だ。

 「働かなきゃいけないのに保育園に落ちた。こうした自分の怒りや感情を率直に書いた」。女性は文章を公開した経緯をこう振り返る。保活では、認可保育所はもちろん、通える範囲にある認可外保育所も申し込んだが全滅。中には、見学の段階から「うちは無理だと思いますよ」と門前払いをするような保育所もあった。「保活に必死な保護者同士の間にも殺伐とした雰囲気があり、一言で言うなら『暗い保活』でした」と振り返る。

 ■「じゃあ引っ越せ」

 女性の記事が発信されてから、インターネット上にはさまざまな意見が交わされている。「言葉は乱暴だが、言いたいことを代弁してくれた」「『納得』しかない」「私も落ちた…」などと内容に賛同する意見のほか「じゃあ引っ越せば」「田舎なら保育園に入れる。仕事はパートにすればいい」など、批判的な意見も少なくない。また、「保活が甘かっただけでは」「0歳児からなら入れたんじゃないの?」などという辛辣な意見も寄せられている。

 安倍首相が先月29日の衆院予算委員会でこの問題について野党議員から質問を受け、「匿名である以上、実際に起こっているか確認しようがない」と述べたことも話題を呼んだ。文章を書いた女性は「『待機児童をなくすためにどうするか』を議論してほしかった。ネット上の賛否両論を目にすることもあるが、これをきっかけにして保活の問題が解決に向かえば」と期待も寄せているという。

 ■「0歳」か「1歳」か

 過熱する保活を乗り切るには、子供を保育所に入れるために辛い選択を迫られる親も多いのが現状だ。確実に入園を狙う場合、産後1年間認められている育児休業を途中で切り上げ、比較的定員の枠が大きい「0歳児」から入れるケースが「鉄則」とされるからだ。1歳児クラスの場合、0歳児から進級する子供がいるため、仮に定員が「12」とあっても、実際に募集がかかるのはほんの数名だけということが少なくない。

 東京都杉並区の女性会社員(29)は、「本当はもっと子供と過ごしたかった。でも、保育所に入れずに仕事を失ってしまうことは考えられなかった」と、長女(1)が6カ月だった昨年4月に長女を預け、復職した。「希望する園の1歳児クラスの倍率はどこも10倍以上。認可外保育所も空く保障がなく、泣く泣くの選択だった」と振り返る。

 また、妊娠前から気をもんでいるケースも少なくない。東京都板橋区の女性会社員(43)は「お腹の大きい時期にいくつも保育所を回った。区役所にも通い詰め、担当者と親しくなって『どうしたら選考で必要な点数を稼げるか』を必死で探した」と振り返る。

 ただ、時期によってはこうした選択が難しいケースもある。2月中旬に長男を出産したばかりの埼玉県川口市の女性会社員(36)は、早くも保活に不安を募らせている。保育所へ入園できずに仕事を辞めた友人がいたため、自身は比較的入りやすいとされる「0歳児」で入園させることを考えていた。しかし、2月産まれの長男は、希望する保育所の受け入れ可能な月齢に達しておらず、入園申請すらあきらめざるを得なかった。「高齢だと何回も妊娠のチャンスがあるわけではない。0歳児クラスの入園時期に合わせた出産を狙ってばかりはいられない事情もあるので、入園のチャンスを広げて欲しい」と話す。

 ■どうすれば入れる?

 「夫婦2人、フルタイムで働いても無理。どうすれば認可保育所に入れるのか」。東京都練馬区の女性会社員(28)は先月中旬、区から不承諾通知が届き、認可保育所に入園する厳しさを身にしみて感じている。

 復職を控えた昨年春も、希望する保育所を12園書いて申し込んだものの全滅。偶然空きが出た認可外の保育所に預けて復職した。二度目の挑戦となる今春は「認可外に預けてすでに復職している」という選考の加点要素があったにも関わらず、全滅だった。勤務時間や親との別居など、一般的な加点要素はすべて満点。「離婚や夫との別居以外、もう加点要素が残っていない…」と肩を落とす。女性が長男(2)を通わせる保育所は3歳児までしか受け入れない。このため、来春は退園を余儀なくされる。「このままでは、仕事を辞めなくてはならないかも」と今から気が気でないという。

 一方、ネットで文章を公開した女性は、現在も保育所に入園できることを示す「内定」は1つももらえていない状況。「どこの園に連絡しても、『来年ですか?』と聞かれる。もう今春の空きはないんでしょうね…」。このままでは、仕事を辞めざるを得なくなってしまうそうだ。

 女性は、「『不承諾』という言葉は本当に気が滅入る。子育てが終わると関心がなくなるかもしれないけれども、解決していかなければいけない問題だと思う」と話している。
(この記事はエンタメ総合(産経新聞)から引用させて頂きました)




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