スズキ燃費不正の背景のコストを徹底的に削る「ケチケチ戦略」とは [IT・科学]
スズキよ、お前もか－。燃費データの不正測定問題は軽自動車大手にも飛び火した。データを改竄（かいざん）した三菱自動車との違いを強調するスズキだが、今月１０日時点で「問題がない」と示唆しながら、調査報告の国土交通省への提出期限ギリギリに駆け込み発表するなど姑息（こそく）さも目立った。
不正の対象は軽自動車のアルトやワゴンＲなど１６車種と、他社供給分１１車種を合わせた全２７車種計約２１０万台超。走行抵抗値と呼ばれるデータを、国内の法令で定められた屋外での走行試験で取得せず、室内の装置を使っていた。
「定められた通りの測定方法を用いておらず、深くおわびする」。１８日の記者会見で深々と頭を下げた鈴木修会長（８６）は、１０日の決算発表会見で、不正の有無の調査について「現時点では順調に再確認が進んでいる」と述べ、問題は見つかっていないとの認識を示していた。
鈴木会長は「１０日時点ではすべてが完了していなかったので、それまでは順調という意味で申し上げた」と釈明したが、全車種に不正があったのだから説得力に乏しい。
不正の背景にあったのがコストを徹底的に削る「ケチケチ戦略」だ。屋外の試験コースには防風壁がなく、試験データにばらつきが出たとし、鈴木会長も「防風壁の投資に至らなかった点は反省している」と認めた。
三菱自が国交省に報告するのと同日の１８日に公表したスズキは、正しい方法で測り直した燃費値との差は上下５％以内の「誤差の範囲」として、販売を継続するとしたが、ダイハツ工業などライバルとしのぎを削っている燃費で不正を行っていた責任は重い。
(この記事は（ZAKZAK）から引用させて頂きました)
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