SSブログ

税金逃れか? パナマ文書に記載された大手企業名とは [経済]





ロシアのプーチン大統領の「金庫番」側近は総額20億ドル(約2200億円)。他にも、中国の習近平国家主席の親戚や英国のキャメロン首相、シリアのアサド大統領、ウクライナのポロシェンコ大統領、サウジアラビアのサルマン国王の関係者がタックスヘイブン(租税回避地)を利用した租税回避行為を繰り返していた──。

 この事実を明らかにしたのはパナマの法律事務所「モサック・フォンセカ」から流出した「パナマ文書」。「モサック・フォンセカ」はタックスヘイブン(英領バージン諸島、ガーンジーなど)での会社設立を代行するビジネスを展開しており、その顧客情報が内部リークもしくは外部ハッキングで流出し南ドイツ新聞を通じて「国際調査報道ジャーナリスト連合」(ICIJ)に渡ったのだ。

f4b50_1428_0206b5b6_864d4a58.jpg
国際調査報道ジャーナリスト連合が公開しているパナマ文書のウェブページより

「パナマ文書」は「モサック・フォンセカ」の40年に渡って記録した1100万件以上の文書で、データ量は、2.6テラバイト(2600ギガバイト)にのぼり、現在確認されただけでも、各国の首脳や首脳経験者12人を含む政治家など140人がタックスヘイブンを利用して金融取引などを行っていたという。

 こうした行為は税法の抜け穴を巧妙に利用した「租税回避行為」であり、刑事罰の対象にはならない。しかし、名前が明らかになれば、自国の税金を免れようとする銭ゲバぶりに、社会的な信用はガタ落ち必至だろう。

 実際、これをうけて、2008年のリーマンショックで自国が金融危機に陥るなか資産隠しをしていたと報道されたアイスランドのグンロイグソン首相は4月5日、辞任を表明した。今後、各国でまだまだ騒動は広がっていくだろうと思われる。

 そして、それは日本も例外ではない。報道されているように、このパナマ文書には、日本人、日本企業の名前も多数含まれていた。

 いったいどういう企業や企業経営者が税金逃れをしているのか。すでに、警備大手のセコムの創業者や親族がこのパナマ文書に記載があり、「700億円」を超す大量の株式をタックスヘイブンに移転していたことが、事実として確認されている。

「複数の法人が1990年代にタックスヘイブンにつくられ、創業者で取締役最高顧問の飯田亮氏と元取締役最高顧問の故・戸田壽一氏の保有するセコム株の一部が移転していた(当時の取引価格で計700億円を超す大量のセコム株)。さらに、それらのセコム株が二人の相続人が関係する別の法人に移転するスキームが作られていた。法人の税制が軽減されているタックスヘイブンでの移転で日本の相続税や贈与税を免れようという意図があったのでしょう」(新聞記者)

 他にも、ネットでは、この膨大なデータベースからつきとめたとする複数の企業名が上がっている。三菱商事、丸紅、ファーストリテイリング、オリックス、バンダイ、商船三井、大日本印刷、大和証券、ドワンゴ、ドリームインキュベータ、JAL、日本郵船......。

 さらには、大手広告代理店の電通も上がっている。たしかに、本サイトでもICIJの公開したパナマ文書のnode csv.ファイルを検索したところ、「DENTSU INC」、「Dentsu Asia Fund I」という名前がそれぞれ1箇所出てきた。

 ただし、現時点では、これらの企業名や住所が記載されているということしかわからず、具体的にどう関与したかは、それぞれの国の政府とマスコミが調査する必要がある。

 だが、日本ではそれは難しいだろう。事実、菅義偉官房長官は早速、調査に否定的な見解を表明したし、おそらくマスコミもこれ以上、実名を詳しく報道することはないだろう。

「パナマ文書に出てくる企業名は、電通をはじめ、大スポンサーばかりですからね。マスコミがわざわざ企業名を暴くとはとても思えません」(全国紙経済部記者)

 だが、こうした「租税回避行為」は日本の大企業によって日常的に行われているのが現実だ。2013年には「しんぶん赤旗」(8月25日付)がタックスヘイブンに子会社を設立している大企業のリストを掲載したことがある。

 1位:三井住友フィナンシャルグループ タックスヘイブン子会社の資本金総額 2兆9788億円 2位:NTT 同7957億円 3位:三菱UFJフィナンシャルグループ 同7554億円 4位:JT 同4877億円 5位:三井住友トラストホールディングス 同7554億円 6位:トヨタ自動車 同3287億円......。

 同紙が有価証券報告書を調べた結果、東証に上場している時価総額の上位50社のうち45社が子会社をタックスヘイブンに設立しており、その子会社の数は354、その資本金の総額は8.7兆円にもなるという。日本の大企業のかなりの部分は、タックスヘイブンに巧妙に利用し、「租税回避行為」を行っている現実がある。

 こうした抜け穴がある限り、富裕層や大企業がますます富み、手数料ビジネスの会計事務所は大儲け。一方で、租税回避された税の穴埋めは中所得層以下の税負担によって補われる。税の不平等が加速するのだ。

 現在、米オバマ政権が、この租税回避行為の防止に積極的に動いており、日本もマイナンバーを導入するなど、米国と一致した行動を見せようとしているが、政策的にはチグハグさが目立つ。

「租税回避行為を抑制するために導入したはずのマイナンバーは政府が国民を管理するために使い始めています。さらに、安倍政権では企業の国際競争力を高めるためとして、法人実効税率を引き下げる方針を掲げているが、タックスヘイブンと同じ土俵で税金引下げ競争に参加しているだけのこと。このように日米間でも足並みが乱れており、大企業はその抜け穴を利用して、今日も租税回避行為に邁進するというわけです」(新聞記者)

 先ごろの国際金融経済分析会合では、ノーベル経済学賞受賞者のジョセフ・スティグリッツ米コロンビア大教授が「投資を促さない」と法人税減税に否定的な指摘をしたが、それでも安倍政権は「世界で一番企業が活躍しやすい国」を目指し法人税減税に躍起となる。

 現実には「世界で一番企業が活躍しやすい国」日本で稼いだカネは、国内を還流せず、タックスヘイブンで運用され、世界に投資される、これでは日本の景気が良くなるはずはないだろう。
(この記事は( LITERA)から引用させて頂きました)



おすすめ記事
中居正広が熊本地震の被災地で炊き出しか ?
小嶋陽菜の「究極のヒップライン」にファン絶賛の声
信じられない体勢でバイクで居眠り運転をする男
一級建築士が語る熊本地震で「2つに割れたマンション」の本当の意味とは
篠原ともえの地震情報アカウントまとめツイートが絶賛され拡散
平成28年熊本地震は日向灘を震源とする巨大地震の前兆?
熊本地震 発生から21分後にF-2A戦闘機が緊急発進したワケ
熊本地震の「本震」のエネルギーは「阪神大震災」の1・4倍だった!!
「日本三名城」熊本城無残!!未曾有の被害とは?
ホンダが新型燃料電池車を発売 水素3分の充填1回で750キロ走行
トヨタ自動車の「レクサス」が価格15万円の超高級ランドセルを作った狙いとは?
「日本車5ブランド」が、米国の消費者団体専門誌で評価されていることとは?
トヨタのプリウス式の弱点を克服した「マルチステージハイブリッドシステム」とは?
Googleの自動運転車、自動運転モードで初の過失事故
「10速オートマ」時代で、ギヤを多段にする必要性とは?
大阪の暴走事故、今の自動ブレーキでは防げないのはなぜ?
ジャニーズ残留を決めた木村拓哉が「スマスマ」辞めたい要因とは?
Perfumeのあ~ちゃんとかしゆかが「アメトーーク!」で芸人たちを驚愕させたこと
高橋みなみが乗り切った母親の逮捕と対応とは
金子賢が肉体改造のビフォアアフターを投稿したInstagramに絶賛と驚きの声!!
夏目三久が「あさチャン!」生出演でメガネをかけていたワケ
猫カフェ「ねこのて」が業務停止命令された内容とは
トリンドル玲奈がインスタグラムにウサ耳姿を公開 「かわいすぎる!」とファン絶賛!!
【動画】東日本大震災で中止となった、感動の九州新幹線CMが再燃
熊本を応援でちばてつや氏が発端 「#くまモン頑張れ絵 」に誰でもくまモン描いて
小嶋陽菜の「究極のヒップライン」にファン絶賛の声




スポンサーリンク




nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。