テストの点数だけではわからない、成績が伸びる子供の家庭習慣とは [ライフ]
「花まる学習会」といえば、「数理的思考力」「国語力」「野外体験」を三本柱とし、将来「メシを食える人」「魅力的な大人」を育てることを主眼とするユニークな学習塾として有名です。
きょうご紹介する『60点でも伸びる子、90点なのに伸び悩む子』(相澤樹著、あさ出版)の著者は、同塾の講師として約10年間、2,000人の子の学習指導に携わってきたという人物。また、豊富な事例に基づく講演「後伸びする子の家庭の習慣」も、全国の小学校や企業から好評なのだそうです。
つまり本書においては、そのような実績を軸として、子どもに身につけさせたい大切なことをつづっているわけです。
■伸びるために大切なのは「家庭習慣」
長いキャリアのなかで著者は、当然のことながらさまざまなタイプの子どもたちを見てきたといいます。
印象的なのは、低学年のときにテストの点数が悪くても、高学年からぐんぐん伸びていく子がいるということ。さらに中学、高校、大学、そして社会に出てからも活躍していく子も多かったといいます。
また反対に、低学年のころはテストの点数がとてもよかったにもかかわらず、高学年から伸び悩む子、中学、高校でうまくいかず挫折してしまう子、社会に出てから引きこもったり、転職を繰り返したりするような子たちも見てきたのだとか。
では、高学年以降に伸びていく子たち(著者は「後伸び」する子と呼んでいるそうです)は、なにが違うのでしょうか?
著者によれば彼ら「後伸び」する子には、テストの点数では計れない「力」が備わっているのだそうです。
それは、問題を見つける「発見力」、筋道立てて考えられる「論理性」、物事を「検証する力」、折れない「精神力」、「体力」など、解答の正誤だけでは計れない「力」。
親は、子どものテストの点数が悪いと心配になるもの。しかし重要なのは、「いま点数が悪くても、大切な力を持っている子がいる」ということ。
そして、その力を育てるのは「家庭習慣」なのだといいます。
■子どもがお手伝いするとなぜいいか?
ところでそんな著者が、よい習慣だと強調しているのが「お手伝い」。なぜならお手伝いをさせることにより、「試行錯誤」を経験させることができるから。
お手伝いをすると、失敗や成功を繰り返し、工夫する力、よりよくしようとする力、つまり「検証力」が身についていくというのです。
たとえば、料理をしているお母さんのお手伝いを習慣的に行う子は、ハンバーグをこねて形にするとか、サラダのレタスを洗ってちぎるとか、餃子の餡を皮で包むとか、ちょっとしたことでも「お母さんのようにできない」という壁にぶつかるはず。
そこで試行錯誤を重ね、「どうすれば上手にできるようになるんだろう」と、さまざまな工夫と検証を繰り返した末に、思いどおりの結果に行き着くことになる。
それが、検証力や成功体験、達成感を生み出すわけです。
また料理においては、実感を通した学びが無数にあることも魅力。
たとえば料理をつくるときは、「完成のイメージを持ち、そこに至るまでの家庭を考え、必要なものを準備し、実行に移す」というサイクルを無意識のうちにこなしているもの。
そして食後には、その料理がどうだったのかを自然と検証し、無意識で次回への工夫を蓄積していくことに。
こうしたことから知識と経験が合致し、深い理解につながる。それもまた、料理を通したお手伝いの副産物だという考え方です。
■お手伝いで子どもの責任感が養われる
さらに料理には、「重さを計る」「時間を気にする」など、生活のなかで体験できる学びの要素も豊富。
火や包丁を使うなどリスクがあるものには細心の注意が必要ですが、「やらせない」のではなく、危ないということをきちんと伝えたうえで「経験させる」ことが大切。
料理に限らず、最初から上手にできることなどないものです。むしろ重要なのは、同じことを何度も繰り返し、試行錯誤することだということです。
またお手伝いは、「責任感」を養うことにもつながるのだといいます。つまり、子どもに「家のなかでの役割(自分が家族に必要とされていること)を認識させることができる」というメリットも備わっているということ。
「あなたがいないと困るのよ」という家のなかでの役割を認識させることにより、子どものなかで責任感が芽生えるということ。
そのような責任感から生まれる継続力、行動力もまた、伸びるこの重要な要素。結果的にはそれが、社会でたくましく生き抜くことの源泉になるというわけです。
*
本書の魅力は、ただ「学習力をつける」ということだけに偏らず、広い視野で子どもの可能性を見つめていること。
だからこそ、子育てに悩んでいる方に対して、大きなヒントを与えてくれることでしょう。
(この記事は(Suzie)から引用させて頂きました)
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きょうご紹介する『60点でも伸びる子、90点なのに伸び悩む子』(相澤樹著、あさ出版)の著者は、同塾の講師として約10年間、2,000人の子の学習指導に携わってきたという人物。また、豊富な事例に基づく講演「後伸びする子の家庭の習慣」も、全国の小学校や企業から好評なのだそうです。
つまり本書においては、そのような実績を軸として、子どもに身につけさせたい大切なことをつづっているわけです。
■伸びるために大切なのは「家庭習慣」
長いキャリアのなかで著者は、当然のことながらさまざまなタイプの子どもたちを見てきたといいます。
印象的なのは、低学年のときにテストの点数が悪くても、高学年からぐんぐん伸びていく子がいるということ。さらに中学、高校、大学、そして社会に出てからも活躍していく子も多かったといいます。
また反対に、低学年のころはテストの点数がとてもよかったにもかかわらず、高学年から伸び悩む子、中学、高校でうまくいかず挫折してしまう子、社会に出てから引きこもったり、転職を繰り返したりするような子たちも見てきたのだとか。
では、高学年以降に伸びていく子たち(著者は「後伸び」する子と呼んでいるそうです)は、なにが違うのでしょうか?
著者によれば彼ら「後伸び」する子には、テストの点数では計れない「力」が備わっているのだそうです。
それは、問題を見つける「発見力」、筋道立てて考えられる「論理性」、物事を「検証する力」、折れない「精神力」、「体力」など、解答の正誤だけでは計れない「力」。
親は、子どものテストの点数が悪いと心配になるもの。しかし重要なのは、「いま点数が悪くても、大切な力を持っている子がいる」ということ。
そして、その力を育てるのは「家庭習慣」なのだといいます。
■子どもがお手伝いするとなぜいいか?
ところでそんな著者が、よい習慣だと強調しているのが「お手伝い」。なぜならお手伝いをさせることにより、「試行錯誤」を経験させることができるから。
お手伝いをすると、失敗や成功を繰り返し、工夫する力、よりよくしようとする力、つまり「検証力」が身についていくというのです。
たとえば、料理をしているお母さんのお手伝いを習慣的に行う子は、ハンバーグをこねて形にするとか、サラダのレタスを洗ってちぎるとか、餃子の餡を皮で包むとか、ちょっとしたことでも「お母さんのようにできない」という壁にぶつかるはず。
そこで試行錯誤を重ね、「どうすれば上手にできるようになるんだろう」と、さまざまな工夫と検証を繰り返した末に、思いどおりの結果に行き着くことになる。
それが、検証力や成功体験、達成感を生み出すわけです。
また料理においては、実感を通した学びが無数にあることも魅力。
たとえば料理をつくるときは、「完成のイメージを持ち、そこに至るまでの家庭を考え、必要なものを準備し、実行に移す」というサイクルを無意識のうちにこなしているもの。
そして食後には、その料理がどうだったのかを自然と検証し、無意識で次回への工夫を蓄積していくことに。
こうしたことから知識と経験が合致し、深い理解につながる。それもまた、料理を通したお手伝いの副産物だという考え方です。
■お手伝いで子どもの責任感が養われる
さらに料理には、「重さを計る」「時間を気にする」など、生活のなかで体験できる学びの要素も豊富。
火や包丁を使うなどリスクがあるものには細心の注意が必要ですが、「やらせない」のではなく、危ないということをきちんと伝えたうえで「経験させる」ことが大切。
料理に限らず、最初から上手にできることなどないものです。むしろ重要なのは、同じことを何度も繰り返し、試行錯誤することだということです。
またお手伝いは、「責任感」を養うことにもつながるのだといいます。つまり、子どもに「家のなかでの役割(自分が家族に必要とされていること)を認識させることができる」というメリットも備わっているということ。
「あなたがいないと困るのよ」という家のなかでの役割を認識させることにより、子どものなかで責任感が芽生えるということ。
そのような責任感から生まれる継続力、行動力もまた、伸びるこの重要な要素。結果的にはそれが、社会でたくましく生き抜くことの源泉になるというわけです。
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本書の魅力は、ただ「学習力をつける」ということだけに偏らず、広い視野で子どもの可能性を見つめていること。
だからこそ、子育てに悩んでいる方に対して、大きなヒントを与えてくれることでしょう。
(この記事は(Suzie)から引用させて頂きました)
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