SSブログ

大阪の暴走事故、今の自動ブレーキでは防げないのはなぜ? [個人]






大阪で発生した痛ましい暴走事故、車体の損傷度合いは少ないのに運転者が亡くなっていることを考えれば、救急関係者からの情報通り心臓疾患の可能性大きい。

CcGkySBUUAEbKy0.jpg

疾病の場合、二つのケースに分かれる。一つは脳疾患に代表される脱力してしまう症状。この場合、アクセルもブレーキも操作されない。ハンドルは身体が傾けば、そちらの方向に切れることになる。

二つ目は硬直してしまう症状。疾病によってはのけぞるようになってしまう。アクセルを踏んでいる時に発症したら、全開となることが多い。海外のデータを調べると、痛みを伴う心臓の疾病は硬直するケースも少なくないようだ。今回の事故、加速していることなど考えると、当初はアクセルを踏んでいるように思える。車体の変形などから推察すると、最後はアクセルを戻した惰性走行状態で花壇に当たったようだ。

エアバッグは運転席/助手席共に展開しているが、これは衝突時に開いたものではないと考える。その手前で歩道に乗り上げており、その際にフロアで受けた上下方向の衝撃でセンサーが展開を指示したのだろう。つまり暴走開始当初アクセル全開。その後、歩道に乗り上げた時の衝撃でアクセルから足が離れたと考えていい。ちなみにエアバッグが開けばハンドルから手が離れるのは当然のこと。

・EDR(イベントデータレコーダ)

もちろんプリウスにはEDRが付いている。EDRはエアバッグ展開時直前の記録が残る。歩道に乗り上げた時点での速度やアクセル開度などの情報を取れると思う。いずれにしろ事故の状況は明確になる。ここからが課題だ。果たして自動ブレーキでこういった事故は防げるだろうか。残念ながら今回のケースで自動ブレーキが有効に稼働したとは思えない。

通常のアクセル開度であれば、前方の車両や歩行者、自転車を感知してブレーキを掛けてくれる。けれどアクセルを全開にしてしまうと、ドライバーの意思だと判断。そちらを優先するようなプログラムになっているのだった。したがって現在販売している自動ブレーキでは今回のような事故を防ぐことが出来ない。

ただ今後ドライバーの高齢化により、疾病が原因で暴走する事故は増える傾向にあると思う。技術の進化により、こういった事故を前提にした自動ブレーキの開発は難しくない。悲惨な事故を減らすために、多機能型自動ブレーキの採用を考えるべきだろう。自動車業界は国交省さえ指針を出せばいくらでも対応出来る
(この記事は(国沢光宏 | 自動車評論家)から引用させて頂きました)



関連記事
「日産のGT-R」2016年モデルが世界最速ドリフト走行更新 その時速とは?
警視庁に日産 フェアレディZ NISMO パトカー配備で、「もう逃げられない」の声
世界初公開したプリウスPHVが売れないワケ
歴史的名車「トヨタ2000GT」の伝説・逸話
カー・オブ・ザ・イヤー選考委員  自動車評論家の森野恭行氏が事故死
「ホンモノ揃いのスズキ」とカーマニアをうならせる、筆頭の新型車イグニスとは?
ダイハツ工業初の自社開発生産による新型「パッソ」発売
中国も認めざるをえない、世界に誇る自動車大国になった理由とは
ホンダが新型燃料電池車を発売 水素3分の充填1回で750キロ走行
トヨタ自動車の「レクサス」が価格15万円の超高級ランドセルをった狙いとは?
「日本車5ブランド」が、米国の消費者団体専門誌で評価されていることとは?
トヨタのプリウス式の弱点を克服した「マルチステージハイブリッドシステム」とは?
Googleの自動運転車、自動運転モードで初の過失事故
「10速オートマ」時代で、ギヤを多段にする必要性とは?
暴走車から幼児2人を助けた10歳少女の勇気の代償が悲しい
梅田の暴走事故ドライバー死因  血液が心臓の働きを阻害する心タンポナーデとは?
F1で復活2年目を迎えるマクラーレン・ホンダが2016年型新車発表
自動車評論家の死亡事故 車の能力レビューのための無謀な暴走が問題だった?
ランボルギーニ新型「チェンテナリオ」を世界初公開!
「BMW M3」の生誕30周年記念特別限定車を国内で30台発売




スポンサーリンク




nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:自動車

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。